第6号:夏野菜の終わりと秋への転換〜菜園の季節変化が教える「変化への適応力」
計画通りにいかない現実にどう向き合うか
前回から:理想と現実のギャップ
前回は、59歳からのAI挑戦について理想に満ちた宣言をしました。「協進化チャレンジプラットフォーム」の構想、AIとの協創による新しい可能性。読者の皆さんからも「挑戦する姿勢が素晴らしい」「一緒に考えたい」といった温かいエールをいただきました。
しかし、理想を語った一方で、現実はそう簡単にはいきません。今回は、菜園での予想外の展開と、実際に進めているAI研究の体験から見えてきた「変化への適応」について考えてみたいと思います。
8月末の菜園:予想外の早い終わり
8月下旬、菜園で予想外のことが起きていました。
夏野菜の予定外の終了
ミニトマトは、例年なら9月中旬まで収穫できるはずでしたが、今年は8月で終了。連日の猛暑で、例年よりも早く枯れてきてしまいました。キュウリも同様です。まだまだ収穫を期待していたのですが、暑さに負けて生育が止まってしまいました。
「こんなはずじゃなかった」
当初の計画では、9月まで夏野菜を楽しみ、その後ゆっくりと秋野菜の準備をする予定でした。しかし、自然は私の計画など待ってくれません。
秋エダマメの意外な結果
一方で、じゃがいもの跡地に植えた秋エダマメは順調に育ち、さやも立派に膨らみました。「今年は秋エダマメが成功した!」と思って収穫してみると...さやは膨らんでいるのに、中身は空っぽ。水不足が原因だったようです。見た目は成功、でも実質は失敗という、なんとも皮肉な結果でした。
実は、この「見た目と中身のギャップ」は、私のAI挑戦でも似たような体験をすることになります。
急な方向転換:秋野菜への切り替え
予定より早い夏野菜の終了により、急遽秋野菜の準備に取りかからざるを得なくなりました。ダイコンの種まき、秋どれインゲンの種まき、ブロッコリー・キャベツ・カリフラワーの苗の定植。さらに、秋エダマメの跡地には赤大根の種を蒔きました。
本来なら9月に入ってからゆっくり準備するはずだった作業を、8月のうちに慌ただしく進めることになりました。しかし、まだ暑さが続いているので心配です。秋野菜の種や苗が、この暑さを乗り切れるでしょうか。計画を前倒しすることで、新たなリスクも生まれています。
AI研究の意外な進展
一方で、AI研究は予想以上の進展を見せていました。前回の宣言から約1ヶ月、実際に協進化チャレンジプラットフォームの実験的サイトを作成してみました。いわゆるvibe cordingを活用しています。
非エンジニアの挑戦
正直言って、1ヶ月前にはWebサイトを自分で作り公開できるとは思っていませんでした。AIツールの助けを借りながら、試行錯誤を重ねて形にできたのです。「40年の経験×AI=新しい可能性」というコンセプトを、文字通り自分自身で実証することになりました。
もちろん、プロのエンジニアから見れば粗削りでシンプルなサイトかもしれません。しかし、59歳の非エンジニアが、AIと協働してここまでできたことに、自分でも驚いています。これは、秋エダマメとは逆に「見た目以上の中身」があったのかもしれません。
変化への適応パターン
菜園での体験とAI研究の進展、両方を通じて見えてきたのは、変化への適応には一定のパターンがあるということです。
現実受容の重要性
まず重要なのは、「こんなはずじゃなかった」と嘆いても仕方がないという現実受容です。夏野菜が予定より早く終わっても、AI学習が想像以上に困難でも、まずは現実を受け入れることから始まります。
迅速な判断と行動
悩んでいる時間があったら、まず行動してみる。秋野菜の準備を前倒しで始めたように、AI研究でも完璧を求めずに「まずやってみる」ことを心がけました。不完全な情報でも、方向性を決めて進むことが大切です。
失敗からの学習
秋エダマメの「中身空っぽ」体験は、見た目だけで判断してはいけないという貴重な学びでした。AI研究でも、うまくいかないことの方が多いのですが、それぞれの失敗から次に活かせることを見つけるようにしています。
企業経営との共通点
この体験は、企業の変化適応とも共通するものがありました。近年の企業を取り巻く環境は、まさに菜園の天候のように予測困難です。デジタル化の加速、働き方の変化、人材流動化など、予想以上の速さで変化が起きています。
こうした環境で求められるのは、当初の計画にこだわりすぎない柔軟性、変化を感じ取って素早く対応する迅速性、そして失敗からも学び続ける学習力です。これらは、まさに菜園で学んだ適応力と同じものでした。
AI挑戦で学んだ協進化の実践
AI研究を進める中で、最も印象深かったのは「人間とAIの協進化」を実際に体験できたことです。
技術習得より大切なもの
当初は技術的なスキル習得に焦点を当てていましたが、実際に重要だったのは「AIに何を問うか」「どう活用するか」を考える力でした。企業経験で培った「問題発見力」や「文脈理解力」が、AI活用において最も価値のある資産だったのです。
世代間の架け橋
サイト制作の過程では、若い世代からも多くのことを学びました。技術的な部分は教わりながら、一方で業務の背景や目的については私が説明する。お互いの強みを活かした相互学習が、まさに協進化の実践でした。
組織における変化適応力
個人レベルでは、変化を脅威ではなく機会として捉えるマインドセット、完璧な計画より柔軟な対応を重視する姿勢、失敗を学習の機会とする考え方が重要です。
組織レベルでは、変化を歓迎する組織風土、失敗を許容する心理的安全性、そして学習し続ける組織の構築が求められます。これらは、柔軟な組織構造、迅速な意思決定プロセス、継続的な改善メカニズムによって支えられます。
協進化視点での変化適応
変化への適応において重要なのは、一方的な対応ではなく、環境との協進化です。菜園では土壌と植物の相互作用、天候変化への共同適応、失敗を通じた学習の蓄積が重要でした。組織でも、個人と組織の相互成長、環境変化への共同対応、変化を機会とする相互作用が大切です。
単なる短期的な対応ではなく、長期的に持続可能な適応力を身につけることが、真の協進化につながるのです。
次回予告:IPO準備で見た組織変革の現実
菜園での変化適応とAI研究の実体験を踏まえて、次回は私が40代に経験したIPO準備について振り返ります。急成長するベンチャー企業が上場企業に変わる過程で生じた、効率化と人間味のジレンマを考察します。
組織の成長に伴う変化への適応、内部統制の構築が組織文化に与えた影響、そして変革におけるレジリエンスの重要性について、菜園とAI研究での学びと合わせて分析していきます。
読者の皆さんへの問いかけ
あなたは予想外の変化に直面した時、どのように対応されますか?計画の変更を余儀なくされた経験で、そこから学んだことがあれば、ぜひお聞かせください。また、私のAI挑戦についても、ご意見やアドバイスをいただければ幸いです。
時代進


